販売統計

SC販売統計調査報告 2002年10月

秋物商戦の空白が響いた 前年同月比 △ 2.2 %

売上高の概況

2002年10月のSC売上高は、前年同月比 △ 2.2 % となり、またもや売上低迷状態に陥った状況となった。8月、9月と2ヶ月連続でマイナス成長とはいえコンマ台にまで回復してきて先行きにほのかな期待感を持たせていたが、萎縮状態が続く消費に追い討ちをかけるように『暑さ』が月半ばまで居座り、稼ぎ時の秋物商戦に『飛ばし』が生じたことに加えて前月後半に打たれた優勝セール(巨人・西武)の反動等が重なり好まざる結果を誘引したようだ。消費心理を好転させる好材も見当たらず、一層の厳しさが予測される中、月後半から例年を凌ぐスピードで『寒さ』が到来しており、空白だった秋物商戦の不振挽回に向けて、一年の総決算となる11月からの冬・歳末商戦に期待がかかる。

業態別で見ると、今月は前記の状況に加えて月の立上りに台風(21号)の襲来もあって、テナント、キーテナント双方ともコンマ台から △ 2.0 % 、△ 2.5 % へといずれも大幅に後退した結果となった。『自然の偉大さ』の前には如何ともし難い状況となった中で、テナントゾーンは不振テナントの退店や「道路交通法」の改正が影響して来店客が大幅にダウンした飲食テナントの売上減を積極的なリニューアルの実施等でカバーし、キーテナントに比べて後退幅を僅かながらも抑制していることは少なからず評価てきる。

立地・地域別では、どこも売上不振状態に陥った中にあって、特筆ものと評価されるのは不振を極めていた『中国地区SC』が本年の6月以来 4ヶ月振りに1.1%のプラス成長を記録したことである。集計31SC数中、4SCでリニューアル実施が奏効し2桁台のプラス成長を引き出し地区全体をプラス成長に押し上げた。今期の回復をベースにこの先の飛躍が期待されると同時に、他地区SC追随が望まれるところである。

停滞感が漂った今期の成績を物語るように10月にプラス成長を残したSC数は150SC(31.6% 9月から9.0ポイントダウン)にとどまった。最重要商戦の11・12月を控えて早期回復が切望される。


*本調査は、2000年末までに開設された全国のSC2,576SCの中から立地別・SC規模別に1,000SCをサンプル抽出し調査したものをまとめた。
*集計SC 482 SC 回収率48.2 % (集計対象SC数 475 SC)

SC・百貨店・チェーンストア 売上高前年対比
立地別・構成別 売上高伸長率
立地別・地域別 売上高伸長率

の各表はこちら


  • NECネクサソリューションズ
  • 日本ショッピングセンター協会50周年特設サイト
  • 広告募集
  • 広告募集
ページのトップへ