既存SC前年同月比 :▲1.3%
記録的暖冬の影響やバーゲン不振などで前年割れ
全体概況
- 1月度の既存SC売上高は、記録的暖冬により衣料品を中心に冬物商品の動きが鈍く、バーゲンの不振や福袋の売上減などで年始商戦も厳しかったことなどから、総合で前年同月比▲1.3%と前年を下回る結果となった。大都市では、下旬からの新型コロナウイルスの影響によりインバウンド客の来館が減少したことも売上減につながったというSCも見られた。
- 立地別・構成別をみると、テナント、キーテナントともに全ての立地で前年を下回った。特に、中都市・中心地域の百貨店をキーテナントとするSCの苦戦が目立ち、▲6.1%となった。
- 立地別・地域別をみると、東北、九州・沖縄以外の7地域で前年比マイナスとなった。四国は前月に引き続き最もマイナス幅が大きく(▲3.4%)、厳しい状況が続いている。全国的にマイナスが目立つなか、東北はリニューアル効果により好調なSCなどが牽引し、中心、周辺ともにプラスとなった。
- 都市規模別・地域別をみると、大都市では回答のあったSCの多くが前年を上回った千葉市(+2.8%)と仙台市(+2.4%)が好調であった。一方、前月▲8.1%と前年リニューアルの反動減などで落ち込んだ川崎市は今月は▲3.0%となり、回復傾向が見られた。その他の地域については、テナントが好調だった北海道と東北が前年を上回った。
- 業種毎の販売動向をみると、月を通して気温が高く推移したことにより冬物商品が苦戦し、特に婦人衣料を不振と回答するSCが12月に引き続き多かった。一方、年末年始休暇は曜日並びにより9連休となった企業も多く、外食やアミューズメントなどの需要が多かったと考えられ、飲食やサービスを好調と回答したSCが多かった。