既存SC前年同月比 : +0.3%
東日本のSCが牽引し5ヶ月ぶりに前年同月比プラス
全体概況
- 3月度はキーテナントのマイナスをテナントがカバーし、総合で10月度以来5ヶ月ぶりのプラスとなった(11月度は±0.0%)。既存SC売上高の伸長率は総合で前年同月比0.3%と前月(▲3.2%)から3.5ポイント改善した。テナントは0.9%で前月(▲3.0%)から3.9ポイント増と12月以来3ヶ月ぶりのプラスとなった。キーテナントは▲2.0%と前年を下回ったものの、前月(▲4.1%)から2.1ポイント改善した。
- 立地別の総合では、中心地域が同0.2%、周辺地域が0.4%となった。駅近くの施設が比較的好調であった中心地域/大都市はキーテナントが同3.8%となり前月(同3.6%)に引続き好調を維持した。
- 地域別では、天候の影響もあり春物衣料の販売動向に地域差がみられた。前年同月比では、九州・沖縄が1.8%だったほか、気温が上昇した北日本や関東を中心に北海道(3.1%)、東北(0.6%)、関東(1.0%)と前年を上回った。一方で、気温が低かった西日本では、中部(▲0.4%)、北陸(▲1.1%)、近畿(▲0.9%)、中国(▲1.6%)、四国(▲2.6%)と前年を下回った。
- 都市規模別では、政令指定都市で総合0.2%、その他の地域で同0.4%となり、地方都市が大都市を上回った。しかし、テナントとキーテナントの伸長率を比較すると政令指定都市ではテナント0.3%、キーテナント▲0.2%とともに前年並であるが、地方都市ではテナント1.4%と前年を上回ったが、キーテナント▲2.7%と前年を大きく下回った。地方都市のキーのマイナスの要因のひとつとして、GMSの不振も影響したと考えられる。
- 業種毎の好調・不振をみると、テナントは飲食とサービスが好調、特に飲食は前月と比較して好調と回答したSCが増加した。キーテナントは 食品関連が好調だった。一方で婦人衣料はテナントとキーテナントともに不振との回答がみられた。
トピックス
3月度は春物衣料の販売が増える時期であるが、このタイミングにあわせて気温が上昇した北日本を中心に好調なSCがみられた。一方で平均気温が低かった西日本を中心に前年を下回るSCがみられた。また、春休みを中心に開始されたイベントをきっかけに、SCで食事を楽しむ家族が増加したことも飲食の好調に繋がった。