既存SC前年同月比 : +0.9%
サービスや飲食が好調、近場の「楽しむ”場”」としてSCが存在感を示す
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2015年既存SC前年比:±0.0%
SC年間総売上高(推計)31兆825億円(前年比4.5%全SCベース)
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全体概況
1月のSC販売額は飲食、サービスの好調を受けて前年同月比がプラス(+0.9%)となった。サンプル数は513SC。
月前半は、12月に続き暖冬の影響で婦人服を中心にした重衣料が不振だったことに加えて、月後半は大雪となった地域で客数が伸び悩んだものの、全体では飲食、サービスが牽引し、前年同月比プラス(+0.9%)となった。テナントは0.8%、キーテナントは1.3%と共にプラスの結果となった。
立地別では、周辺地域が+1.9%と健闘したが、アパレルの比重が高い中心地域は前年同月比-1.2%と奮わなかった。
地域別では、北陸を除く8地域がプラスとなり全国的に好調だった。特に訪日観光客数が伸びている北海道においては前年同月比+3.5%と好調を維持した。前月の調査では東京区部や政令指定都市とそれ以外の都市とで好不調の差が見られたが、1月は東京区部を含む政令指定都市が+0.8%、それ以外の地域が+1.0%と共に好調であった。
好調業種としては前述した飲食やサービスが挙げられる。重衣料は前月に引き続き不調であるSCが多かったが、月後半の気温低下に伴い売上げがよくなったとの報告もみられた。
トピックス
2016年の年始休暇は昨年と比較して1日短かった。そのため、外出先に遠くの観光地よりも、近場のSCを選んだファミリーが増加したことが飲食、サービスの好調につながった。集客力向上のために「買い物に行く”場”」から「楽しむ”場”」として力を入れてきた近年の傾向が、良い結果として現れた月であった。
全体概況(年間)
2015年(暦年)の既存SC売上高前年比は±0.0%となった。SC年間総売上高(全SCベース・推計)は、31兆825億円で前年比+4.5%となった。
2015年は、前年(2014)年4月の消費税増税前の駆け込み需要の反動で第1四半期が前年比マイナス
(-4.3%)と苦戦した。4月以降は、訪日外国人の増加や北陸新幹線開業効果などもあり、比較的順調に推移したものの、11月及び12月は暖冬の影響を受けて冬物衣料の販売が伸び悩み、前年比マイナスとなったため、年間ベースでは前年比±0.0%と前年並みとなった。
地域別でみると、北海道(+2.3%)、関東(+0.8%)、九州・沖縄(+1.5%)は前年比プラスとなったが、それ以外の東北、中部、北陸、近畿、中国、四国は前年比マイナスとなった。
都市規模別でみると、政令指定都市が前年比プラス(+1.0%)と好調であったが、その他の地域では前年比マイナス(-0.6%)となった。大都市と大都市以外の好不調の差がでた。札幌市(+2.6%),東京区部(+1.6%),福岡市(+5.7%)は訪日外国人増加がプラス効果に働いた。