既存SC前年比:-1.5%
札幌市(+2.4)、東京区部(+2.3)、横浜市(+0.1)、福岡市(+2.8)の大都市は好調、地方は苦戦
全体概況
6月は、西日本を中心に例年を越える降雨量を記録するなどの天候不良や前年に比べ休日が1日減、また一部SCではバーゲンセールのスタートを遅らせたことなどから3ヶ月振りに既存SCは対前年同月比-1.5%となった(4月は同+4.7%、5月は同+3.9%)。政令指定都市では、札幌市(+2.4)、東京区部(+2.3)、横浜市(+0.1)、福岡市(+2.8)がプラスとなる一方、それ以外の9都市はマイナスとなった。政令指定都市以外の地域では、新幹線開通効果もあって北陸地方(+0.9)が唯一プラスとなった。
テナントの対前年比は-1.5%、キーテナントの対前年比は-1.6%となった。テナントは、リニューアルや新規テナントの導入によって売上げを伸ばすSCがある一方、地方を中心にテナント退店による空床の増加で売上げ減となったSCがみられた。業種別では、飲食、雑貨、医薬・化粧品が好調だが、主力の婦人アパレルが不調であった。キーテナントは、生鮮食品、加工食品が好調な一方、婦人、紳士アパレルが不調であった。
トピックス
1.夏のバーゲンセール
今夏のバーゲンセールは、スタート時期が6月下旬と7月上旬に分かれたが、6月下旬スタートでも一部開始時期を遅らせたSCがみられた。スタート時は天候不順の影響を受けて苦戦したものの、7月に入って回復傾向がみられた。また、本セール前の会員優待セールやプレセールの比重が高まり、本セールの売上げに影響している傾向も強まっている。
2.訪日外国人による免税売上
今年1月~5月の訪日外国人は約750万人で対前年同時期164%(日本政府観光局発表)となったが、4月~6月のSC免税売上げは免税店の増加にともなって大幅な伸びを示している。対前年同時期の免税販売額は約1.5倍から2倍となっていると想定され、1人当たり客単価は2万円を超えるSCもみられる。