既存SC前年同月比 : ▲0.1%
冬物衣料が苦戦するも飲食が健闘
全体概況
- 12月のSC販売額は天候不順や暖冬の影響もあったが、飲食やサービスが好調で前年同月比微減の▲0.1%となった。
10月以降、改善の傾向がみられていた婦人衣料は、暖冬の影響で、重衣料、ブーツなどの冬物のアイテムが不振で年末商戦を補うことができなかった。テナントは+0.6%と前年を上回ったが、GMSをはじめとするキーテナントの販売が不振で▲2.5%となった。 - 立地別(表1)では、中心地域は全体で+0.5%と前年を上回ったが、大都市が+1.2%、中都市で▲0.8%と都市規模で格差がみられた。周辺地域ではテナントが+0.6%と前年を上回ったものの、キーテナントが▲3.0%となり全体で▲0.4%となった。
- 地域別(表2)では、東北(+3.3%)、近畿(+0.3%)、九州・沖縄(+3.7%)の3地域が前年を上回ったが、それ以外の6地域で前年を下回った。特に記録的な大雪の影響を受けた北海道は▲1.8%となった。
- 都市規模別・地域別(表3)では東京区部や政令指定都市などの大都市(+0.7%)とそれ以外の都市(▲0.7%)とで差がみられた。
- 全体の不振要因としては、前述したように天候不順や暖冬の影響が挙げられるが、特に暖冬による婦人・紳士アパレルの売上不振をあげるSCが多くみられた。
トピックス
12月度は、婦人衣料が苦戦したにも関わらず前年同月比▲0.1%であった。
また、今年のクリスマスは3連休と重なったため、駅ビルでは通勤帰りの会社員の来客が少なく昨年比で大幅にマイナスとなったとの声もきかれたが、全体としては好調な業種として飲食をあげたSCが比較的多くみられ、衣料品の販売が厳しい中でも健闘がみられた。